何かを懐かしむかのように、窓の外に一瞬目を移す惺さん。 そして、また私に向き直り口が開いた。 「そろそろ進路決める時期だね?」 「悩みどころなんですよ」 「何かやりたい事とかないの?」 「それが、無くって……」 それが見つかったらどんなに楽だろう 「そっか、でも志望校を決めてあるんでしょ?」 「一応……」 「何処?」 「……」 惺さんと同じところに行きたいんです!! けど、キッパリ言える程頭よくないのよね? ・