―― カララ


 静かに進路指導室の扉を開ける。


 「失礼……します」

 「まぁ、そう固くなるな、どうぞ」

 「はい」


 教室の椅子とは違ってフカフカの青い椅子に誘導される。


 「先生もビックリしたんだ、今朝こんなものが届いてな」

 「……?」


 何かを応募した記憶が全くないのに


 「銅賞だってな、凄いじゃないか!!」


 からかわれている訳でもないみたいね?


 「あの……?」

 「知らされてないのか? これだよ」


 そう言った先生は、大きな包み袋を差し出して来た。