「……」

 「柚朱ちゃん……これは…その…」


 ってどうして此処に?


 「先輩、お似合いですね」


 柚朱ちゃんは、それだけを笑顔で言いこの部屋から姿が消えた。


 「ほら、お似合いだって~」

 「五十嵐さん、いい加減にしてください!!」


 思いっきり力を込めて振り払い、ようやく彼女の腕が俺の背中から離れた。


 「先輩? あれ、柚朱ちゃんって夏木の妹じゃないの? 知り合いっていうから、俺てっきり――」

 「違っ!! じゃ、俺失礼します」