「お疲れ~」 練習が終わる頃には空も薄暗くなり始めていた。 マネージャーからタオルを受け取り、肩に掛け、グラウンドの入り口に向かう。 小生意気な後輩たちに囲まれて。 フェンスの向こうのギャラリーたちは、もういない。 変わりに、小さな足跡が一つ聞こえてきた。 特に気にも留めていなかったが。 ・