「あーあ、また取り直さねぇと…」


「自業自得だな。何ぼーっとしてたんだよ」



かなりショックっぽい親友の言葉をサラッと流し、アレンはさりげなくそれを訊ねた。


するとギルクはハッと目を見開き、それからブンブン首を左右に振りまくる。



「…何も!イルとの新婚旅行んこと考えてた!!」


「それは何もとは言わないですよ」


「…しかも怪しいわ」



…彼の行動は更に怪しまれることになってしまった。


どうやら嘘をつけない性格らしい。




「ほんっっとに、何もねぇから!ほら、お前らも早く食べろよ!!」


「声裏返ってますギルク様」



マケドニスのそんなツッコミにも冷や汗を流して微妙な反応。


いつものキレのあるギルクはどこへ行ったのか。




「……まぁいいや。今度は料理無駄にすんなよ」



親友の様子を見たアレンは、それだけ言うとくるりと回れ右して歩き出した。


マケドニスとレイはいきなりな彼にビックリしながらも、慌ててついていく。