「エジャス!お前はもう~…可愛いな!!」


「可愛いい!?俺男だぜ兄ちゃん!!」


ギルクの言葉に不満だと言いたげに頬を膨らますエジャス。


エニスとユナルは呆気にとられながら二人をただ眺めていた。



「わかった!わかったからもうウリナと二人で遊んでこいっ」


「友達と遊ぶ約束したんだ!だからウリナとギルク兄ちゃんも~」


「俺は俺の友達と話してんだろぉ!」



ぎゃあぎゃあ言い合いする義理兄と義理弟。


これではイルが起きてしまうのではないか、と考えたユナルだったが彼女はイルの神経の図太さを知らない。



「大事な話なんだ、後で遊んでやるから今はお前らで行ってこい!!」


結局ギルクのこの言葉に、不満をぶちまけながらも子供二人は出ていった。


はあはあ言いながら座ったギルクにエニスもユナルも苦笑い。



「もうお父さんみたいだな」


「いいパパになるわね」


そう言われてこぶ茶をイッキ飲みしていたギルクは思わず笑った。


同じことをこれまで何人に言われたことか。