オレンジ色の小さな明かり。 タオルケットを抱え眠っている博貴。 コーヒーを差し出す忠義。 「台所 借りたで?」 机をはさみ章大の前に腰をおろす。 「ええよ。いつも勝手に使ってるやん。」 空元気。 コーヒーを口にする章大。 「そやな。うち同然やから何が何処にあるか知りつくしてるわ。」 ひきつった笑い。 そして沈黙が二人を包む。 「那智。仁とやり直すことにしたみたいやわ。」 決心したように呟く章大。