私はガラス越しに、求人情報を覗き込んだ。
条件の良いものや自宅の近くのものを、用意していた手帳に書き込んだ。
掲示板を半ばまで見た時、ふと違和感を感じた。
何か変だ…
掲示板のガラスに映る自分を見た時、それに気が付いた。
私は笑っていないのに、ガラスの中の私は明らかに笑っていたのだ!!
驚いて掲示板から後退りしたが、なぜか鏡の中の自分が話し掛けてきた――
「ねえ…
あなた本当に、オリジナルの小夜子?
本当は小枝子じゃないの?」
「な、何を言ってるの…
私は小夜子よ!!
間違いなく小夜子よ!!」
私はガラスに映る自分の姿を見て、その場から慌てて逃げた。
しかし、ここは官庁街…休日は殆ど人がいない。
しかも、大半の建物はガラス張りだ――
.



