キミヲモイ。


僕は素早く自転車に乗ると、買い出しメモを片手に走り出した。

横を通り過ぎてく古びた倉庫は、なんだかちっぽけで可愛いらしい。


近道だし、道路に行くか。


僕は海に続いてる道路に向かった。

今の時間帯は車が空いていて、とても進みやすい。

追い風は、やっぱり気持ち良い、心地良い。


「I do not admit me. I do not finish me.」


しっとりと呟いてみる。

ガードレールから見える海は、キラキラと光ってカーブを描いている。

その空間だけなんだか違う世界のようで、心に余裕が入り込んでくるようだ。




「おじさんっ、海苔お願い!」


さっきの景色と結びつかない、昭和を感じる商店街。

まぁ僕はここで今まで過ごしてきたわけだけど。

改めて見てみると、本当セピアが似合う。