ポツリ、ポツリと発する言葉を、全部拾い取ってくれて。


何気ない些細なやり取りが、心を一気に温めていく。


その心地良さで頭を上げると、重なる視線が愛しさを増す。



「蘭・・・」


「ッ・・・」


自然と縮まるキョリが、引力のように私たちを引き寄せる。


高ぶる鼓動と募るキモチは、留まる所を知らない。



「ッン・・・ンンッ・・」


啄ばむように重ねられた唇が、一気に熱を帯びてしまう。


舐めるようで、甘くて優しい口づけに、脳内は占領されていく。



「っふ・・・ンンッ――」


僅かな隙間から、口内へと容易く侵入されてしまうと。


テクニシャンの拓海に、あとは翻弄されるだけ。


私には応え返す余裕などなくて、激しさに耐えるのが精一杯。



「っ…ンンッ・・・」


だけれど、今日はなおさら・・・


いつも以上に優しくて、激しいキスが長時間降り注がれた。



これが拓海の愛証だと、自惚れてもイイ――?




「ッ、アッ・・・ンンッ・・」


至極丁寧に扱われて、やっと重なり合えた身体。



その中から届けられるモノが、快楽だけではナイから・・・