「……………ん?」 箸を止めた。 あれ? 何で……。 頭の中で想像した看病してくれる人… 真っ先に見えたのはあの子の顔だった。 予習しろ!って言ってるのに本当に予習したのか?って感じの運転をして 一日の終わりにいつからか思い出す様になってたあの子。 不意に篠塚の言葉が頭に過ぎった。 ――…『帰りたくない理由でもあるのか?』 あの時はないって言った俺だけど 本当はそうじゃなかった。