小雪舞ってる午後二時半。
 天気回復陽が射す西日。
 雪が舞うのは風のせい。
 雪雲私を見放した。
 青空私に何か用?
 晴々お空が私を見下す。
 同情するなら雪雲呼んで。
 一緒に淀んで冷え切るわ。
 そして涙を凍らせて。
 二度と涙を流させないで。
 なんて願いは二十歳まで。
 今の私は二十四。
 矛先酒と八つ当たり。
 
 ベタ雪絶好達磨日和。
 帽子被って外に出る。
 近所の神社で達磨を作る。
 人気ないのを確認私。
 達磨殴って心晴れやか。
 蹴って壊してすっとする。
 余韻そのまま立ち尽くす。
 そして再び達磨を作る。
 達磨殴って心爽やか。
 蹴って壊してすっとする。
 余韻そのまま立ち尽くす。
 そして三度と達磨を作る。
 達磨の前で膝を付く。
 頭を下げて息荒れる。
 鼻孔の空気が冷たく刺さる。
 毛糸の手袋濡れていた。
 
 視線気付いた後頭部。
 小さく瞼を起き上げる。
 達磨のの凹凸目鼻に見えた。
 そして私を見下ろした。
 笑ってるの?
 泣いてるの?
 許してくれる?
 酷い事してごめんね。