「・・・奢るよ、おにぎり」 「え??いや、いいですよ」 先輩が、にっと笑って。 明太子おにぎりを、手に取った。 あたしは、先輩を凝視する。 ・・・私の大好きなおにぎり。 どうして、分かったんだろう?? 「夏は、始まったばっかだぜ」 おにぎりと全く関係ないことを、先輩は言う。 それがなんだか、おかしくて。 私は、笑った。