俺達は、誰も使っていない教室にいた。 宇都宮は、俺に背中を向けていた。 丁度逆光で、宇都宮の背中が眩しく見える。 「・・・なんだよ。話が、あるんだろ」 俺は少し、イラつきながら話した。 なんとなく、想像はついていた。 いや、だって、それ以外にありえない。 「先輩は、亜子のこと、どう思ってるんですか」 宇都宮は、単刀直入に聞いてきた。 前置きなんてものは、必要ないと感じたらしい。 俺はふっと笑った。 自然に笑みが零れ落ちてくる。 そんな俺を、宇都宮は睨みつけた。