別に、練習試合だからって、気を抜いたつもりはなかった。 もともと俺は、中途半端が一番嫌いな性格だ。 やる時にはやるし、やらない時にはやらない。 「すいません!!タイム!!」 バッテリーを組んでいるキャッチャーの木村が、手を上げた。 そして、俺の元に駆け寄ってくる。 「お前・・・なんか、調子悪くね??」 頭ひとつ分小さい木村を、俺は見下げた。 俺が184㌢くらいだから、168㌢くらいか??