気がついたら、私はそう、叫んでいた。 周りの人の視線が、一気に私に刺さる。 だけど、そんなこと、関係ない。 ハルが、こちらを見た。 視線が合った、気がした。 「絶対に勝ってよっ・・・!!! 甲子園に連れてってよ・・・っ!!!!!」 ハルが、笑った気がした。 実際は遠すぎて、顔なんて見えない。 だけど・・・そう、絶対。 絶対、ハルは、笑った。 ハルが、バッターと向き合う。 そして・・・ゆっくりと構えた。