ただ・・・俺と実羽はなぜか、いつも一緒に帰っていた。 多分それは、単に、すごく淋しかったから。 2人で、並んでゆっくりと、坂を上っていく。 俺達の影が伸びて、ゆらゆらと揺れた。 夕日は美しく、朱色に染まっている。 その夕日の向こう側からは、闇が迫っていた。 「・・・約束覚えてる?」 「・・・え??」 俺は唐突に切り出した。