「よっ、鳴海。久々だな」 俺が部屋に入った瞬間、そいつは片手を上げた。 ベットの上で、上半身だけを起こしている。 俺は何も言わず、近くにあった学習机の椅子を引き寄せた。 そして、その上に座る。 「・・・調子はどうだ、新」 俺の言葉に、新が少し笑った。 茶色く染められた短髪が、窓から入ってくる太陽の光に輝いて、透ける。