あたしは、鉄棒に腰掛けていた先輩に、声をかけた。 先輩はチラリとこちらを見る。 そしてすぐに視線をそらした。 「・・・隣、すみません」 そのまま、先輩の隣にあたしも腰掛ける。 先輩は視線をそらしたまま、聞いた。 「・・・彼、どう?」 「・・・大丈夫です」 そう答えるのが、やっとだった。