相手は、あたしと爽に、手を差し伸べてきた。 爽はその手に見向きもせず、自分ひとりで立ち上がる。 あたしはというと・・・気がついたら、その手に自分の手を重ねていた。 あたしよりもずっとずっと・・・大きな手。 「ごめんね」 その人は、あたしを引っ張って立ち上がらせてくれた。 あたしの心臓はまだ、ドキドキとしている。 「君ら、1年??」 「は、はい!!」 あたしは壊れたロボットみたいに、何度も頷いた。 ドキドキ、ドキドキ。