優奈 怜奈 そして私。
それぞれクラスが変わってしまった。
私は、3組だった。
3組には、1年1組の女子は1人しかいなかった。
私だけ。
だから全然知らない顔ばかり。
私たちは、それぞれのクラスに向かった。
「また後でねー」と手を振ってから教室に入った。
教室に入ると、やはり知らない男子、知らない女子。
このクラスなじめるのかな・・・少し心配。
だけど吹奏楽部だった私は、同じ部活の友達と話していた。
「そうなんだー好きな人とクラス変わっちゃったんだ…。」
私は打ち明けてみた。
「そうなんだよね・・・クラス変わるとか予想外だよ!」
「好きな人いないから桃の気持ち分からないけど…でもなんとなくわかるよ」
なんだよこのフォローは(笑)
「唯奈は好きな人いないんだっけ?」
「そだよぉ…前はいたけどね」
「前って誰誰ーっ?!」
私は身を乗り出した。
「シーッ声大きい・・・」と周りを見ながら不機嫌そうに唯奈がいう。
「ごめん…んで誰よだれ?」
「清水…。」
えっー?清水ってあの・・・ヤンキーの怖い。あれか・・・えぇ?!
「そうなんだ…なんで好きになったの?」と隣にいたともちゃんが言ってきた。
「分かんない・・・いつのまにか好きだったの。」
分かるよ・・その気持ち。
なんかわからないけどいつのまにか、視線は好きな人ばかり。
話しているとドキドキしたり、話しができなくなったり。
好きになった瞬間…相手と私の距離が離れていくような気がしたりする
「わかるっ!ほんといつのまにかだよね」
「だね…今はもう終わったよ!」
唯奈は笑顔で言った。だけどその笑顔はどこかさみしそうな笑顔だった。
あえて誰も、諦めた理由は聞かなかった。
少し分かってたから。
そんなさみしい感情を捨てて
「担任だれだろおお?!」と私が切り出した。
「新しい先生だったら嫌だねぇ・・・」とともちゃん。
「えっかっこいい先生がいいー!」と唯奈(笑)
かっこいい先生ってどうよ…苦笑
「私は、クラスをまとめてくれる先生がいいな」
「桃~たまには言うこと言うねぇーこのこのぉ~」
「何よ・・・!たまにって笑」
キーンコーンカーンコーン…。