――――――――こうして。




咲き誇る桜の木の下で、
俺達は初めて出会った。




身長のせいか、
俺を見下しているようにも見えた、
お前の視線。






……出会った頃の俺は、まだ幼くて。




お前を、傷つけてばかりだった。




本当のお前を……………


見ようとも、しなかった。






――――――あの日。


もしあの場所で、お前に会わなければ。




こんなにも苦しくて、
こんなにも切なくて、
こんなにも辛い思いを……


一生、知らずに済んだかもしれない。






――――――それでも、尚。




お前のいない世界を想像すると、


怖くて、悲しくて、不安で……

目の前が、真っ暗になるのは。






こんなにも優しくて、
こんなにも温かくて、
こんなにも幸せな気持ちを……




知って、しまったから。




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