桃が輝いて太郎が恩返し。

「浦島太郎や、うちの娘と夫婦になってくれないかのう?」


おばあさんは早速話を切り出しました。

桃太郎は横でぼそりと鬼退治に行くように説得して欲しいと言いました。

しかしおばあさんの拳が今日も冴え渡りました。

浦島太郎は素敵な夫婦の子ならば娘も素敵な人だと思い、それを了承しました。


「しかし問題があってのう……娘は今海底にいるのじゃよ」


浦島太郎は嫌な予感がしました。いやまさかそんな事はない筈だ。

自分にそう言い聞かせました。


「そう言えば前に手紙をくれたのう……竜宮城にいるそうじゃよ」


浦島太郎はあいつだと思いました。そうかぐやの事を。