蓮斗の体はガタガタ震えていた。 恐怖が心を埋め尽くしている。 怖くて怖くて怖くて… それ以外の事は考えられないぐらいに恐怖が心を支配している。 そんな感情は極々普通に暮らしていれば味わう事はない感情だろう。 此処は普通ではない場所。 人の命をオモチャの様に扱う連中。 絶対に信じてはいけない奴等。 「…行って来ます」 その声も震えていた。 足取りも重い。 一歩一歩が遅かった。