階段をあがる音が聞こえてきた。 多分奈央が帰って来たんだろう。 もうすぐ高1になるオレの妹。 その時、ドアを叩く音がした。 「お兄ちゃん」 「何?」 ドアを開けて入って来た奈央。 「お兄ちゃんさ、最近なんかおかしくない?」 やっぱり奈央も気付いてたか。 奈央を心配させたくはない。 「いつもと変わんないと思うけど」 「そ、う?それなら良いや」