思わず目を奪われる。 一時だけ、嫌な事を忘れられた気がする。 「兵藤アルトです。以前は海外の学校に通っていました」 ニッコリと笑うその笑顔はとても綺麗だった。 「席は一番後ろにあるから」 まっすぐに席に向って歩いてくる。 けど、その席はオレの隣。 席に座ると、隣に座っているオレに話しかけてきた。 「初めまして。兵藤アルトです」 「オレは三枝 潤次」 「宜しくお願いします」