「江藤さん、一色先輩しか見えてないね。」 私の後ろから、川崎さんがポツンと言った。 「え…、ああ、そうだね。」 私は川崎さんに振り返った。 「今日も頑張ろうね。」 川崎さんははにかみながらそう言って、プールサイドに去って行った。 そんな川崎さんを見て、私も少し笑顔になった。