キーン コーン カーン コーン

次の日、ぼーっとしながら学校に来た。


「えー、今日は転校生が来ています。坂口 詩織さんです。
坂口さん、自己紹介お願いします」


先生の隣にいた女の子が喋りはじめた。


「こんにちは。坂口 詩織です。よろしくね」


(わほー、かわいー、モテるよ…この子は)


その後の授業は自己紹介だった。


キーン コーン カーン コーン……


授業が終わって、教室のほとんどの人は坂口さんの机の周りに集まっている。


自分の机に座っているのは私くらいだ。

私が坂口さんのことを見ていたら、坂口さんと目があった。


そしたら坂口さんが自分の席を立ってこっちに来た。


「ねぇ、名前なんていうの?さっき自己紹介してもらったんだけど覚えられなくって…」

坂口さんがそう聞いてきた。

「…っと…奈波です…よろしくね…」


話しかけられたのが久々だったので少し驚いた。


「ちょっと…坂口さん来て!」

クラスの女子が坂口さんにそう言った。


「え…なんで?」

「ちょっと話しがあるの…」


「…わかった」