「ミーチー!」


昼休み。


マナとヤス(邪魔者)とご飯を食べていると、クラスメイトのアイが話しかけてきた。


「ねぇ、ミチ!お願いがあるねん!」


「なに?」


私が返事すると、アイは目を輝かせた。



「合コン連れて行ってあげるからヒロさん紹介し「却下」


特に合コン行きたくもないし


兄ちゃん紹介するなんてもってのほか。


あんなだらしない兄貴を友達に紹介できるか。


まぁ確かに、顔だけはいいかもしれんけど。



「ケチ」


頬をふくらますアイは可愛いけど……


「ごめん」


それだけは、できんな。



「この際、ヒロさん紹介は諦めるわ」


アイは、座るあたしと目線を合わせるようにしゃがんだ。


「だけどな、合コンにはどうしても来てほしいねん」


「なんで?」


「相手うちの幼なじみとその友達なんやけど、プリクラ見せたら一人がミチのこと気に入ったらしくてな」


「………」


「マナはこの通り野良犬がついとるし」


アイはヤスを睨みつけて言う。


「おい、野良犬って誰のことや」


「や、ヤスくん怒らんといて?」


「うん、ごめんな?マナ」


デレデレするヤスをまた睨んで、アイは続ける。



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