気づくと私は将太とグラウンドでキャッチボールをしていた

ボールを投げあっていると突然、視界が揺れた

地震!?

ビックリした私が声を出そうとするとうまく口が動かない

そして、将太の声が遠くで聞こえた

遠かった声は徐々に近づき

はっきり聞こえるまでになった

「起きろ!!!」

「へ?」

寝ぼけた声で私が叫ぶと

そこは、三年七組の教室だった

将太は私を起こそうと私の体を揺すっていた

私はいつの間にか眠っていたのだ

「もう、ホームルームも終わったぞ」

よく見ると、将太は帰り支度をし終え、クラスメイトはほとんど人が残っていなかった

時計に目をやると

3時40分

いつもの私がもう着替え終わってグラウンドに居ていい時間だ

ウワッという声と一緒に私は立ち上がりパニックで一瞬、頭の中が真っ白になった

「なんでもっと早く起こしてくれなかったの!!!」

私は将太に八つ当たった

「え!?俺のせい!!?」

将太の意見はもっともだが

そんなこと聞いている暇はない

私はものすごいスピードで机のものを鞄にしまい、将太をおいて教室を飛び出した