「なんかさ、こんな事考えてたら眠くなってきちゃった。」
そう言って瑠璃は欠伸をした。
最近瑠璃はよく眠る。
多分、本当にそろそろなんだろう。
先程まで考えてた事とは矛盾するが、やはり瑠璃の未来は短いのだろう。
「寝るか?」
「うん。おやすみ。」
「おやすみ。」
瑠璃は眠った。
オレは病室を出て木場先生の所に行った。
「木場先生。」
「おや、小西先生、どうかしましたか?」
「この前言ってた瑠璃の脳の話なんですが。」
「…何か症状が?」
「昔の事が思い出せないと。」
「そうですか…。」
それから暫く、木場先生は黙り込んだ。



