あたしは俯いた。


先生の顔見れないや。


そしたら先生は、両手であたしの顔を上げさせた。


「瑠璃以外に、“会う為に生まれてきた”なんて思える奴いねぇよ。」


そう言って先生は


あたしにキスした。


「だろ?」


「先生…」


「瑠璃は結婚しても“先生”って呼ぶんだな。」


「うん。」


「うんって、」


「だって先生だもん。あたしの面倒をちゃんと見てくれたの先生だけだし、」


「だし?」


「あたしのこと本気で守ってくれようとしたたった1人の人だから…」


「馬鹿。答えになってねぇっつーの。」


先生はあたしを抱き締めた。