「あぁ、その事ですか。」 森上響子は蠱惑的な微笑を浮かべながら言った。 「何処でって、アメリカですよ?」 「もしかして、僕と同じ大学に?」 「そうと言えばそうですが、留学してたんです、5年前に。って言っても、英語留学ですけど。」 「医学でなく?」 「はい。その頃は通訳目指してて。」 「それで…」 なるほど、 だからオレのこと知ってたのか。 オレはやっとスッキリした。 と同時に、オレは森上響子に興味を持った。