そろそろ来る頃か… オレは腕時計に目をやる。 チッチッ 秒針は刻々と進んで行く。 そして… 「失礼します。」 森上響子の声だった。 「どうぞ。」 森上響子は静かにドアを開けて入ってきた。 もう仕事が終わったからか知らないが、彼女は私服だった。 鎖骨の見える黒のワンピースが妙に色気を放ってる。 「あの、お話って?」 「単刀直入に訊きます。貴方は、何処で僕の事を知ったのですか?」