「…美衣…」


優しい声で名前を呼ばれただけで、あたしの胸はドクンッと弾んで…。



「…なに?」


胸の鼓動が優にも聞こえてしまいそうなくらいに、うるさく暴れている…。



「…仕事柄

なかなか会えない時も、
連絡できない時もあるかもしれないし…。

思うようにデートもできないかもしれないけど…。

美衣に寂しい思いをさせちゃうかもしれないけど…」



あたしの胸は
これから言われる言葉を予感して

ドキドキが止まらない―…。







「また…

俺の彼女になってほしい…」





―…………!!!




嬉しすぎて…

涙で声がでなくて…




「うん……」




そう二言返事をするだけで、今のあたしは精一杯だ…。




ずっと好きで
忘れることができなかった人と

再びこうして
想いが通じ合うことができて―…。



好きだと、告白してもらうことができて―…。



それがこんなにも嬉しく


こんなにも幸せな気持ちにさせてくれるなんて。





優に出会って

優を好きになるまで




知らなかったよ――…。





優、ありがとう。





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