「軽い気持ちで受けたコンテストだったけど…

5000人という、大勢の中から自分が選ばれたわけだし…。

自分の可能性に、賭けてみたくなったんだ。

そのキッカケをくれたのは、美衣だったしな。

だからこうして、今の俺がいるのは美衣のおかげでもあるんだ。

ありがとな…」



――…そう。

美衣と出会っていなければ。

美衣と付き合っていなければ。



そして

美衣と別れていなければ…。




芸能人としての

一ノ瀬 優は

この世に存在しなかったんだ――…。



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