「それにしても、優に会うのほんと久しぶりだよな〜!
卒業以来だもんなあ〜。
まさか優が、今日の飲み会に来てるとは思わなかったよ」
優の隣に座る章司が、おつまみの枝豆を頬張りながら優に話しかけている。
「ほんとだよ、びっくりしたし!
美衣なんて驚きすぎて固まっちゃってたじゃんねぇ?」
なんて、急に紗菜から話を振られるもんだから。
「…えっ…?」
あたしからは素っ頓狂な声が漏れてしまった。
すると―…
端に座っていた晃が、ビール瓶を持って立ち上がり、淳也と優の間に移動すると。
「淳也は知ってたくせに
なんで教えてくれなかったんだよ?」
と、淳也の空きかけたグラスにビールを注いでいる。
…ほんとだよ。
淳也が教えてくれていたら
あたしだって、少しは心の準備をする時間があったのにな…。
なんて、心の中で呟いていると。
「実は…俺がお願いしたんだよ」
――…え?
思わぬ優の発言に
みんなの視線は、いっせいに優に集中する。
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