「優が来るなんてびっくりしたよー!」
「ほんと久しぶりだよね!」
「優の活躍はいつもテレビで見てたよ!」
「すっかり芸能人って感じになっちゃって♪」
みんなの興奮気味に話す声も
あたしの耳には届かない…。
ねぇ…
これは夢――??
それとも
幻――??
それとも…
「―……………」
あたしの頭はパニック状態で、かなり混乱している。
自分の心臓の動きがあまりにも速くて…
頭も心も
ついていけないよ―…。
そんなあたしに―…
「亡霊でも見るような目で見るなよ〜」
と、その人は白い歯を見せ笑った。
「―………!!」
その懐かしい笑顔に
その懐かしい声に
ドクンッと大きな音を立てる、あたしの心臓―…。
「…ほ…ほんとに…
ゆ…う……なの??」
声が震えて、目頭が熱くなり、今にも涙が込み上げてきそうだ…。
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