あたしは言葉を発することも…
瞬きすることさえできずに…
目を見開いたまま
硬直してしまった―…。
固まっているあたしを余所に
あたしのサイドにいる奈津と紗菜、そして凛までもが
「…ゆっ、ゆうッ!!!?」
「うそっ!優じゃんっ!!」
「優っ!!!」
口々にその名前を発しながら、みんなは驚愕している。
「優!!久しぶりだな!」
あたしのうしろからは、晃の声もする。
「みんな、久しぶり!」
そう言って目の前に立つその人は、目尻を下げ、柔らかい表情をしている。
「―…………!!」
ほ…ほんとに
今目の前にいるのは…
優…
優なの――!?
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