気付いた時には あたしは真央と書店の外にいて…。 「一瞬だったけど、優くん見れたね〜っ♪ 握手しちゃったね〜っ♪ テレビで見るより何十倍も何百倍も、生の方がかっこよかったよね〜っ♪ あーっ!やばいやばいっ! 今日はもう手、洗えないよ〜ぉ♪」 そんな興奮状態の真央をよそに… 「…美衣っ!? ねぇ、ちょっと大丈夫っ!?」 あたしは 手の震えが止まらないまま 放心しきっていた―…。 .