―すると…、

再びザワつきだす教室…。



「あのコでしょ?優の彼女って。」


「らしいね〜!ビックリだよね!
まさか、こんな身近にいたなんてね!」


「てか、全然フツーのコじゃん!
一ノ瀬優って、まさかB専とか〜ぁ!?」


「あはははっ!
ちょっと声デカイって。
本人に聞こえちゃうよ♪」


「別に聞こえたっていいじゃん。
あんなコ、優とぜんっぜん!釣り合ってないんだし!!」


「白崎聖花となら、美男美女でお似合いなのにね〜♪
聖花ちゃんはお人形さんみたいに可愛いんだもぉ〜ん!」


「だよね〜、てか付き合ってるなんて狂言なんじゃないの〜?
ほんとは単なる優の熱狂的なファンの一人だったり!」


「あははっ!それ、ありえるね!
優があんなフツーなコを彼女にするはずないもんね〜!」



―……………。





好き勝手言い放題な女子たち…。




言いたくなる気持ちは…
わかる…。



あたしなんて、なんの取り柄もない、ごくごくフツーの一般人だもん…。



でもあたしは…

そんな風に言われて、平然としていられるほど、強くなんてない…。



あたしは、今にも溢れ出しそうな涙を、奥歯を噛みしめ、必死にこらえた…。






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