「…とにかく、今回の記事を抹消できない以上、事務所もオマエ自身にも、マスコミからは交際の事実を問われる。
問題はそれに対して、どう対処するかだ…。」



「…はい…」



「いろいろ考えた末…

この事実を認める形でいこうと思う。」



「…はい。」


この業界は実力だけじゃなく、人気が物を言うといっても過言ではない…。



今俺がここにこうしていられるのは、ファンの支えがあってこそなんだ…。



交際を認めれば…

そのファンを傷つけることにもなる…。


そのせいで、俺から離れていってしまうファンも少なからずいるだろう…。


どれだけのファンが離れていってしまうのかと、考えただけで怖いけれど…。




だけど…

俺はやましいことなど、何ひとつしていないし…。


大切なファンにだからこそ、真実を伝えたい―。







だから俺は

自分のファンを信じるよ―…。



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