あたしは大学受験のために、学校が終わると塾に通う毎日。
一方、優は進学はせずに、就職を希望していた。
学校以外では会えない日が続き…
受験のことで頭がいっぱいだったあたしは、余裕がまったくと言っていいほどなくなっいて…。
『会いたい…』
そんな優の気持ちに、なかなか応えてあげることができず…。
次第に、あたしたちの間には、目には見えない溝ができ始めていたんだ…。
その溝は縮まるどころか、どんどん広がっていってしまうばかりで…。
「…別れよう」
そう切り出したのは
あたしのほうからだった…。
高3の秋。
あたしの初恋は幕を閉じた…。
はずだったのに…。
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