緊張感で、押し潰されてしまいそうな中…。
トントンと、この部屋のドアをノックされて…。
―………!!
その音に、あたしの体はビクンッと跳ね上がって。
バクバクとうるさいくらいに騒いでいる心臓も、限界に達してしまいそうだ…。
そしてドアが開くと。
そこからは
いかにも高そうなスーツを着た、40代前半位の背の高い男の人が現れた…。
あたしは慌ててソファーから立ち上がる。
「はじめまして。
この事務所の社長をしている、藤堂です。」
…この人が、社長さん…。
なんだか、迫力があって、見た目からして怖そうな人なんですけど…。
あたしの緊張は、さらに高まるばかりだ…。
「…は、はじめましてっ!
立花美衣といいます…!」
あたしは、慌てて自己紹介をした。
「まぁ、どうぞ座ってください」
と社長に言われて。
「失礼します…」
と、静かににソファーに腰をおろす―…。
この一室には
重苦しい空気が流れていて…。
生唾をゴクリと飲み込んだ…。
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