優の所属する事務所は 高いビルが建ち並ぶ、都心のオフィス街の一画にあった…。 「ここのビルの中に事務所があるんだ…?」 「そう、ここの3階の全フロアーが、うちの事務所になってるんだ。」 見上げたビルは、あまりにも高くて。 威圧感に、押し潰されてしまいそうだ…。 緊張感は、さらに高まるばかりで。 あまりの鼓動の速さに、心臓は破裂寸前…。 大きく深呼吸をして、空を見上げると…。 今日は気持ちがいいほどの秋晴れで。 澄んだ青空が、あたしたちに微笑んでくれていた。 .