「…ぶっちゃけ、コクられた時はさ。
正直、ここまで仕組まれてるんじゃないか?って、そう疑いたくなるほど、信じらんなかったよ…。
まさか聖花ちゃんが、俺のことをそんな風に想ってくれてたなんて、想像もしてなかったし。
全然気づかなかったから…。」
…優って、
そういうのに鈍感だもんなぁ…。
「俺にとって聖花ちゃんは、この業界で数少ない友達のひとりで。
"恋愛対象"とか、そういう目で見たことなんて、一度もなかったし…。」
「…そうなんだ?」
その言葉を聞いて、ホッと胸を撫で下ろした。
「…当たり前だろ?
だって俺…
美衣以外の女には、全然興味ないし。」
―…………!!
「……えっ?」
その言葉に、心臓がドクンッと大きく揺れた。
「別れてからも…
この業界に入ってからも…
美衣以外に好きになれるコなんて、できなかった…。」
「…優…」
「俺は今までも、これからも…
美衣以外、考えらんないから。」
―…………!!
そんな…、
そんなに嬉しすぎること言われたら…
あたし…
「…ちょっ…美衣…!?
泣くなって…!!」
「…だってぇ〜…」
嬉しくて嬉しくて
涙腺も、顔も
緩んじゃうんだから…。
そんなあたしに
「美衣は相変わらず、泣き虫だな〜!」
なんて、目尻を垂らして優しい表情を浮かべながら、ポンポンと頭を撫でてくれて。
「でも、俺はそんな美衣も…
大好きなんだけどな」
そう言って、ニッと白い歯を見せ、あたしの大好きな笑顔を見せてくれる。
「…優…」
あたしは…
そんな優のことが
好きで好きで
たまらなく大好きで…
愛おしくて
しかたがないの――…。
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