あまりにもいきなりすぎて、心の準備もできていなければ。
こんな日に限って、泣き腫らした酷い顔をしているのに…。
でも…
優があたしのことを、社長に話してくれたと知って、すごく嬉しかったから――…。
だからあたし。
「…わかった、社長さんに会うよ!」
「マジで!?
よかった〜!
美衣まで巻き込んでごめんな…」
「…ううん。
あっ…、ねぇ…
その前にひとつだけ、聞きたいことがあるんだけど…」
「…何?」
さっきからずっと気になって、ひっかかっていたんだけれど…。
「聖花ちゃんの"大事な話"があるっていうのも…、ふたりきりでいるところを撮らせるための、単なる口実だったの…?」
「…いや、それが…
あのあとバーに行ったら…
聖花ちゃんに、コクられた…」
―…………!!
「…えっ!!?」
思わず素っ頓狂な声が出てしまったあたし…。
だけれど、すぐに
「…やっぱり…」
と、納得ができてしまった…。
「やっぱり…って?」
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