『大丈夫…大丈夫…』
そう自分に言い聞かせて､何度も何度も､大きく深呼吸をする…。
そして―…
覚悟を決めたあたしは
最後のボタンを押した…。
ﾌﾟｯ ﾌﾟｯ ﾌﾟｯ ﾌﾟｯ ﾌﾟ…
――…
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙ―…
『…かかったっ!!』
さらに緊張が高まって
携帯を持つ手に力が入る…。
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙｰ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙｰ
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙｰ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙｰ
呼び出し音と､心臓の音が交差する…。
『…優､電話に出て…！』
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙｰ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙｰ…
だけれど…
何コール鳴らしても
優が電話に出ることはなく…。
留守番電話サービスに､接続されてしまった…。
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