そして―…


「一ノ瀬 優さんで〜す!」

と、紹介されると。




テレビ画面一面には、
優の姿が映し出される―。




優は、ニコッと満面な笑みを浮かべながら。

「よろしくお願いしま〜す!」

と、軽くお辞儀をして…。





そしてもう一度

カメラに向かって微笑むと…




ひらひらっと、右手を振ってみせている――…。





「―……………!!」



その瞬間――…



ドクンッと、心臓が跳びはねたと同時に。


クラッと、眩暈までしてきてしまって…。


呼吸すらできずに、息を呑んでしまった―…。







今のって…

今のって…




あたしに向けて、手を振ってくれてたんだよね…!?






カァァッ―…っと体が熱くなって。



ドキドキが止まらない――…。




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