季節が夏に変わる頃―…
あたしはこの抑えきれなくなった想いを
優に伝えるか迷っていた。
優は入学してから、すでに数人から告白されていたけれど。
それをすべて断っているのを知っていたし…。
『きっとあたしもフラれる…』
怖かった…。
告白してフラれたら…
今までの関係までもが崩れてしまうんじゃないかって…。
友達としても、優の傍にいられなくなってしまうんじゃないかって…。
それならば、今のままでいたほうが幸せなのかもしれないんじゃないかって…。
そう思ったら、ブレーキがかかって前に進めずにいたんだ…。
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